お金のブロックパズルってなに?(その3 2つの指標編)
(Vol.462/500)
前回は、利益までを見ました。
STRAC表のお話です。
今回は、先に進む前に
STRAC表の中で知っておきたい
2つの指標をご紹介しますね。
まずは粗利率です。
粗利率とは、
売上のうちに粗利が
占める割合のことを言います。
売上100、粗利80の場合、
粗利率は80%です。
粗利の解説の時にも書きましたが、
粗利は純然たる儲け。
粗利を元手に事業を運営していくため、
粗利は多ければ多いほどいいですよね?
だって、
粗利が多いと利益が
出やすいですからね。
で、
粗利率は比較のモノサシ
として使います。
「何と比較するのか?」
と言えば以下の2つです。
ひとつは、自社との比較。
粗利率は、
事業構造に大きな変化がなければ、
大きく変わらないでしょう。
なので、
前期、前々期と比較して
その変化に気づきます。
粗利率が下がっていれば
その原因を究明して、
対策や事業運営の改善が求められます。
逆に、
粗利率が上がっていれば
事業運営が改善されている
のでしょうから、
その結果を分析すれば
さらなる改善が期待できます。
もうひとつは、同業種との比較。
粗利率は、
業種ごとに異なります。
たとえば、
飲食店の場合なら原価率30%
という話は有名ですよね。
この場合、
粗利率は70%ですね。
こういう業種の平均的な
粗利率があるので、
大きく乖離していれば
その原因を知っておくべき
でしょうね。
もうひとつの指標は、
労働分配率です。
労働分配率は、
粗利のうちに人件費の
占める割合のことです。
粗利80、人件費40の場合、
労働分配率は50%です。
人件費は固定費のうち
多くを占めます。
前期、前々期と
比較して比べます。
従業員数などにより
人件費は変動しますから
単純に比較できません。
労働分配率で比較する方が
客観的な経営判断ができる
と言えるでしょう。
STRAC表は、
これらの2つの指標を
あわせて活用すると
さらに有効です。
うまく活用しましょう!
さて、次回は
STARAC表の先を見ていきますが、
それまでに自社の粗利率と
労働分配率を確認して
おきましょうね!
本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
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