税務署からお金（所得税）を返してもらう手続き　還付申告と更正の請求について

（Vol.445/500）

 

納めた所得税が多い場合、
手続きをとると税務署から
所得税の還付を受けられます。

 

手続き的には、
「還付申告」と「更正の請求」
があります。

 

還付申告

確定申告の申告義務がない方でも、
医療費控除などで所得税の還付を
受けられる場合、
還付申告をすることができます。

 

還付申告できる期間は、
申告する年度の翌年1月1日から
5年間となっています。

 

それ以降は、
時効という扱いとなります。

 

また、

過去の医療費控除をとりたいけど、最新の申告に入れてもいいですか？

と聞かれることがたまにありますが、
これはダメです。

 

たとえば、
2016年度分について
確定申告をしていなかったが、
医療費控除の書類が
2018年中にみつかった場合、
2016年度の還付申告をおこないます。

 

更正の請求

更正の請求は、
確定申告後に所得税の納税額が多かった、
または、
還付額が少なかったことがわかったとき、
税務署に請求して納めすぎた税金や
少なかった還付を返してもらう制度です。

 

更正の請求ができる期間は、
法定申告期限から5年以内です。

 

一度、確定申告した場合に、
確定申告の形式ではなく、
更正の請求書という専用のフォームで
提出する必要があります。
↓
国税庁　更正の請求

 

当初申告した数値と
正しいあるべき数値を併記して、
その理由をわかるようにします。

 

その数値が変わる根拠については、
結構詳しく突っ込みが入ります。
電話での説明や追加資料を
求められることもありますので
準備しておきましょう。

 

修正申告と更正の請求のちがい

修正申告と更正の請求は、
ともに確定申告をした後に
その申告内容を修正する手続きです。

 

ちがいは、
修正する課税所得や税額が
増えるか減るかです。

 

修正申告は課税所得や
税額が増えるときの手続き、
更正の請求は課税所得や税額が
減るときの手続きとなります。

 

むすび

還付申告と更正の請求をみてきました。

 

実務的に言うと、
更正の請求はできることならば
避けたい手続きです。

 

問い合わせや資料請求などが
多く手間がかかるからです。

 

間違えのない確定申告を
提出するにこしたことは
ありませんが、
更正の請求をおこなう場合は
準備をしっかりしましょうね。

 

 

本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。

税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行（さいとうやすゆき）
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