商売と屏風は広げすぎると倒れる
(Vol. 656/730)
あれもやりたい。。。
これもやりたい。。。
とある会社の話
むかし、担当していた
お客さんの話です。
本業は製造業でしたが、
・コンサル
・飲食店
・美容業
・不動産
・イベント企画
と多岐にわたり事業展開
されている会社がありました。
正直、本業以外の業績は
もうひとつ。
経理担当者も
「社長がやるといったら聞かないので」
とあきらめていたのが
印象に残っています。
この会社は本業の儲けがあり
余裕があるため、
他の事業に手を出しても
やっていけたんですね。
小さな会社でもよくある話
じつは、同じようなことを
小さな会社でもやりがちです。
たとえば、
・店舗型の商売で1軒目がうまくいったので、2軒目を出店したい。
・本業が軌道に乗りつつあるので、他の商売もやりたい。
など。ホント、よく聞く話です。
なんとなく事業が
うまくいきはじめると、
勢いがついてか、
業務拡大を急がれる方って
一定数いるようです。
もちろん、そういうステップの軽さが
重要なことはあります。
「チャンスの女神に後ろ髪はない」
なんて言いますからね。
行動がなければ、成果は得られません。
冷静な判断が必要
でも、実際に「思いつき」を
実行に移す場合、
少し慎重になるべきです。
しっかりとシミュレーション
すべき事項はいくつかあります。
・ヒトは足りるのか?
・モノやサービスは安定して供給できるのか?
・カネは調達できるのか?カネは回るのか?
などは少なくとも
慎重に検討すべきでしょう。
そして、冷静なアタマで、
具体的かつ綿密な
事業計画を練りましょう。
そのうえで、
イケると判断すれば、
具体的なプランを策定して
行動に移すべきでしょう。
時期尚早と判断すれば、
然るべきタイミングが
来る時までにプランを
ブラッシュアップしましょう。
大事なことは、
2店舗目や新しい商売がコケた場合、
本業にも致命的な影響を
与えかねないということ。
本業の儲けが莫大であれば、
多少の失敗も良い経験として
割り切れるかもしれません。
ですが、小さな会社の場合、
その失敗が致命傷となる
こともあり得ます。
実際、そういう会社を
何社か見ていますからね。
判断は慎重に。
むすび
むかしから言われている
商売にまつわる言葉で
商売と屏風は広げすぎると倒れる
というものがあります。
ほんと、その通り。
昔の人は、
うまいこと言いますね。
倒れてからでは遅いですよ。
商売を広げる前に、
どうなるかのプランくらいは
しっかりと練りましょうね。
本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
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