金融機関が見る融資審査のポイント(その5) カネ(BS 自己資本)にまつわる着眼点
(Vol. 701/730)
昨日は、定量情報のうち
PL 利益の着眼点について
書きました。
本日は、定量情報のうち
BSの自己資本についての着眼点です。
〇自己資本の充実度でも規模間の格差
〇小規模企業の場合、経営者の個人資産・負債と合算して検討することが一般的
〇債務超過でも、資金調達(借入)できれば企業は存続可能か?
→借入金に着目する理由〇実質的な自己資本が大幅な債務超過の場合、要注意
【知りたいポイント】
〇経営者の個人資産・負債
〇債務超過の場合、なぜ存続できたのか?
自己資本も細かく
チェックされる項目です。
自己資本は、主に株主出資と
過去の利益から構成されています。
継続企業の場合、
過去の利益がものを言います。
言い換えると、
その会社の利益を
産み出す能力の指標
となるモノです。
銀行の立場からすれば、
当然、利益を出している
会社の方が貸しやすい
(回収しやすい)ですからね。
また小規模企業の場合、
基本的には経営者の
個人資産・負債が合算されます。
これは、
「小規模企業=経営者」
だからです。
だから、
会社の業績が悪くても
経営者の個人資産があれば
借りやすい面はあります。
ですが、本来、会社と
経営者は別人格なわけですから、
個人の担保がはずれるような
融資にもっていきたいもの。
そのためには、
やはり「利益を出す!」
これしかありません。
というと、「税金が、、、」
という方がいらっしゃいます。
ですが、結論的には
「払うもの(税金)を払わないと、
利益は出ないしお金も貯まらない」
ということになります。
自己資本の増強は、
毎期毎期のコツコツと
積み重ねるしかありません。
次回は、残りのBSのポイントを
見ていきます。
本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
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