金融機関が見る融資審査のポイント(その4) カネ(PL 利益)にまつわる着眼点
(Vol. 700/730)
昨日は、定量情報のうち
PL売上高の着眼点について
書きました。
本日は、定量情報のうち
PLの利益についての着眼点です。
〇小規模企業は「儲かる体質」への転換が遅れている
〇企業にとっては維持・発展の原動力であり、金融機関にとっては主たる返済財源である
〇利益だけでなく資金繰りにも注目
→「利益+減価償却費」で計算されるキャッシュフローが返済財源として重要
【知りたいポイント】
〇赤字の場合は、その理由と今後の方針
→経営者としての考えを聞きたい
先日、元銀行員さんの研修の記事
でも書きましたが、
定量情報のうち利益は重要ですね。
このブログで何度も触れている
「利益+減価償却費」の
キャッシュフローは返済の源泉ですから、
とりわけ注目されるポイントですね。
また、赤字の場合、
「どう黒字にするか?」の改善計画は
大事なポイントとなります。
〇現状分析ができているか?
・何が課題なのか?
・これまでに実行した対策とその効果〇収益改善にどう取り組むか?
・売上を上げるにどうするか?
・経費を削減するにはどうするか?
・改善策の実現可能性?(できれば、第三者の助言を受ける)
・取組期間の資金手当はどうか?〇改善策に取り組んだ効果は?
・目標通りの成果はあがったか?
・うまくいかなければ、その理由は何か?
いわゆる、
PDCAやPlan→Do→Seeを
回していくということです。
そして、
いちばん重要なことは
「早期着手」でしょう。
「V字回復」や「大逆転」は
普通、むずかしいものです。
でも「小幅改善」を積み上げれば、
復活のきっかけとなる
かもしれませんし、
「二の矢」「三の矢」を
放つこともできるでしょう。
また、改善の見通しに
説得力があれば、
赤字でも融資の可能性は
残されています。
利益の着眼点は
とりわけ重要ですから、
しっかりと対策を講じましょう。
次回は、定量情報のBS
について見ていきます。
本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
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