脱税疑惑ニュースに思う 「脱税」なんて割に合わない
(Vol.574/607)
アニメ制作会社の脱税疑惑の
ニュースの記事を読みました。
この会社、100万人超を動員する
劇場版アニメを制作している
会社なんだそうです。
なんだか毎月のように
「脱税」する会社のニュースが
取り上げられますね。
まあ、まだ税務調査中なので
詳細は不明ですが、
どうやら現金商売に関する売上が
過小だったようです。
大ヒットアニメの関連グッズの
制作・販売も手がけていたそうですが、
在庫管理・販売管理は
杜撰だったようですね。
現金売上も銀行口座には入金せず、
社長が札束を回収し、
悪質な所得隠しを思わせる
会計処理をしていたのだとか。
残念ながら(?)、
「簿記」は非常によくできた仕組みです。
「脱税」しようと意図的に会計処理を
操作したとしても、
なんらかの違和感が帳簿に残るものです。
ましてや税務署(今回は国税局)
の調査担当は、
「クサイ」会社の会計処理は
見慣れています。
違和感のある帳簿を見ると
「勘」が働きます。
とりわけ、売上をイジリやすい
「現金売上」は「怪しい」と踏んだら
徹底的に調べあげます。
そうなると隠し切るのは、
至難の技でしょうね。
また、脱税が発覚すると
資金繰りもシンドくなります。
まず、不納付だった本税
(法人税、消費税、地方税)
を納めます。
悪質な場合、
最高7年分まで遡及されます。
これだけでも大変ですが、
さらに加算税、延滞税などの
ペナルティもかかります。
そのうえ、起訴・逮捕の
可能性もあります。
そうなってしまうと、
金銭的なダメージだけではなく、
社会的な信用も
失うことになります。
そう考えると、
「脱税」なんて割に合わない
のではないでしょうか?
なんだかんだ言っても、
「適正な会計処理、適正な納税」
が健全な事業経営にとっては
重要ということでしょうね。
結局、
払うもの(税金)を払わないと
お金は貯まらないのです。
人のふり見て我がふり直せ、ですね。
本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
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