大ボラを吹く 「ビジョンを掲げる」という意味
(Vol. 629/730)
昨日は、縁あって
中小企業の経営者の
集まりに参加しました。
そこで、
とある中小企業の経営者の方の
講演を拝聴。大変お話が上手で、
あっと言う間の1時間でした。
この方は、いわゆる、2代目。
親の会社に入社したものの、
当時は全然ダメな会社。
車輌の塗装がメインでしたが、
大して売上もなく、
資金繰りもきびしい。
加えて、従業員は
全員不良あがり。
ケンカも絶えないひどい状況。
「どうしようもないな」
と絶望し、先輩の経営者さんに
現状を相談しました。
共感してくれると思っていたら、
一言こう返されたそうです。
そんな会社で働いてくれるだけありがたいんじゃない?
思いもよらぬ言葉に
ショックを受けましたが、
新たな着眼点を与えられたと
気づいたそうです。
ならば、
そんな社員が幸せになれるような会社にしていこう
と気持ちを入れ替えました。
そして、10年で業界で
東北一の会社になる、
という大きなビジョンを掲げました。
当時、業界でも最後方グループ
にいた会社にとって
デカすぎるビジョン。
当然、やんちゃな社員達からは
「そんなの無理だ」
「頭がおかしくなったのか」
といろいろなツッコミが入りました。
ですが、
紆余曲折を経て
10年後にそのビジョンは
実現したそうです。
その一連の話の中で、
とりわけ、印象的だった
言葉がありました。
「ホラ」は進化する。
大ボラを吹いても努力をすればそのうち中ボラになる。
その中ボラも努力をすればそのうち小ボラになる。
そして小ボラは実現可能な目標になる。
元ネタは、日本電産の永守会長の
言葉だそうですが、こんな意味です。
はじめは、現状とビジョンに大きな乖離があり大ボラ吹きと笑われるかもしれない。
ところが、5年間、大まじめに取り組めば、その差は縮まり中ボラとなる。
そして、さらに5年間、大まじめに取り組めば、その差はさらに縮まり小ボラとなる。
やがて、それは実現可能な目標に変わり、いつの日か実現する。
確かに、目標を高く設定するのと
低く設定するのでは、
10年後の到達点は大きく変わります。
であれば、大ボラ吹きと言われても、
高い目標をこしたことは
ありませんよね?
この社長さんは、
大ボラを吹き、
大きなビジョンを掲げました。
もちろん、うまくいかないことや
挫折もたくさんあったようですが、
地道にPDCAサイクルを回して、
ひとつひとつ問題を
解決しながらビジョンを実現しました。
明確に想いを言葉にすることで、
従業員の意識も変わります。
そして、より大きなビジョンの実現をも
可能にします。
であれば、大ボラ吹きと呼ばれても、
大きなビジョンを掲げても
損はありませんよね?
どうせなら、
でっかいビジョンを掲げてみませんか?
本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
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