銀行からお金を借り入れたら 銀行借入金にまつわる会計処理
横浜 青葉区の税理士齋藤です。
事業をはじめるにあたり、自己資金にプラスして、
銀行から融資を受けることがあります。
会計上はどのように処理するのでしょうか?
Contents
借り入れた時の会計処理
銀行からお金を借り入れると、
印紙代、保証料が差し引かれて入金されます。
借入金
借入金は、返済期間が1年以内のものを「短期借入金」、
1年超のものを「長期借入金」とに区分けされます。
実務上は、長期で返済する借入金ならば、
「長期借入金」として1本管理しても問題ないように思います。
別途融資を受ける場合や他行から借り入れる場合は、
補助科目を使用して契約ごとに管理します。
印紙代
印紙代は租税公課として経費処理します。
保証料
保証料は、支払手数料として経費処理します。
ただし、一時の経費とはならず、
返済期間で按分した金額が経費となります。
会計上は、1年以内に経費になる分を「前払費用」、
1年を超えて経費になる分を「長期前払費用」とします。
会計処理の例
借入金100,000円、印紙代100円、保証料1,200円の場合(借入期間は10年)
<仕訳>
現金預金 98,700円 / 長期借入金 100,000円
租税公課 100円
長期前払費用 1,200円
月々の返済した時の会計処理
銀行が作成した返済表にしたがい、
元本と利息を合算した金額が引き落とされます。
会計処理をしたのちに、返済表の元本残高と
BSの長期借入金残高が一致することを確認しましょう。
会計処理の例
元本返済900円、利息100円の場合
<仕訳>
長期借入金 900円 / 現金預金 1,000円
支払利息 100円
決算時の会計処理
保証料の振替処理をおこないます。
会計処理の例
保証料のうち12ヶ月分(120円)が経費処理となる
<仕訳>
支払手数料 120円 / 長期前払費用 240円
前払費用 120円
*来年の経費処理分も振替える
まとめ
借入金の返済は、キャッシュの支出があるものの経費にはなりません。
経費になるのは支払った利息部分だけですので注意しましょう。