赤字なのに消費税、納めるんですか？

（Vol.397/500）

赤字でも消費税を
納めるケースはあります。

 

消費税の仕組みは、わりと複雑

一般消費者の場合、

消費税はモノを買うときに
8％上乗せして払う税金

そんな認識でしょうか？

 

でも、
じつは、消費税は、
割と複雑な税法です。

 

今後、増税に伴い
制度はますます
複雑になる予定。

 

消費税の納税義務
がある事業者は、
改正前に消費税の
基本的な考え方を知って
おいて損はありません。

 

消費税が払えない

資金繰りがきびしくて
消費税が払えない

そんな話を聞くこと
があります。

 

多くの場合、
赤字決算ですね。
法人税の場合、
赤字（欠損）のときは
税金がかかりません。
一方、
消費税の場合、
赤字（欠損）でも
納税が必要なことがあります。

 

 

なぜ、赤字でも消費税を納めるのか？

なぜ、消費税の場合、
赤字でも税金を納める
必要があるのでしょうか？

 

基本的に消費税は、
預かった消費税から
支払った消費税を
差し引いて納税額を
計算します。
（原則的な計算方法）

 

もちろん、
支払った消費税の方が
多い場合は、
還付を受けること
ができます。

 

計算例

（１）預かった消費税
売上　1,000円
預かった消費税　80円

 

（２）支払った消費税
費用　1,200円
（内訳：課税600円、非課税600円）
支払った消費税　48円

 

（３）納める消費税
80円−48円＝32円

 

消費税のかかる費用、かからない費用

費用には、
消費税がかかる費用と
かからない費用があります。

 

消費税がかからない
費用としては、

役員報酬、給料
法定福利費
租税公課
保険料
減価償却費

などが主なものです。

 

どうすればいいのか？

そんな理由で

売上＞費用

で赤字でも
消費税を納めるケース
があるわけです。

 

で、消費税が納められない
事態を回避するには
どうすればいいのでしょうか？

 

一言で言えば、

消費税が預かり金
であることを認識する

ことですね。

 

消費税が払えない
ということは、
手元にあるお金を
自分のお金と思って
使ってしまうから。

 

消費税の納税分は
わけて管理する必要
があります。

 

ただ、
ひとつの預金口座で
管理するのは
むずかしいかも
しれませんね。

 

その場合、一番良いのは
物理的に銀行口座を
わけて管理すること。

 

税金管理用の
銀行口座をつくります。

 

銀行口座については
長くなりましたので
また別の機会に書きたい
と思います。

 

むすび

消費税の原則的な考え方
で説明しました。

 

中小企業の場合、
簡易課税を選択することも
多いので別の機会に書きます。

 

 

本日も最後まで読んで頂き
ありがとうございます！

 
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行（さいとうやすゆき）
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メール：info@saito-tax.com