全員が賛成する商品は常識の範囲内でしかない
(Vol.551/607)
先日のカンブリア宮殿で
マルコメが取り上げられていました。
むかしからCMでおなじみの
マルコメミソですね。
最近は「液みそ」や「糀甘酒」
といった新しい商品を開発して
ヒットさせています。
どうして、マルコメは
こういった今までなかった商品を
産み出すことができたのでしょうか?
これらの商品のきっかけとなった
ひとつの商品がありました。
それは「だし入りみそ」です。
ある時、消費者から
「オタクのみそは美味しくない」
というクレームを受けました。
よくよく聞いてみると、
出汁を取らず、お湯にみそを溶いて
みそ汁をつくった、とのこと。
まあ、それではみそ汁が
美味しくなくても仕方ありません。
当時の社長さんは、この話を聞いて、
「だしをとることを知らない世代が
現れたので、みそにだしを入れる」
ことを提案。
しかし、社内では多くの反対意見が
出たそうです。
・前例がない
・だしには好みがあるので無理
・みそに出汁を入れるのは邪道
などなど
ところが、社長さんは
これらの社内の意見を聞いたうえで、
こう言って「だし入りみそ」の
プロジェクトを推し進めたそうです。
全員が賛成する商品は常識の範囲内でしかない。
確かに全員が賛成するようなものは、
とりたてて特徴のないものでしょう。
であれば、だれかがすでに
着手しているでしょうし、
新しいアイデアでもありませんよね。
新しいアイデアを練るときは、
なにはともあれ
「ポジティブな場」が重要です。
「ネガティブな場」で否定的な
雰囲気のなかではアイデアは
生まれにくいでしょう。
マルコメでは社長さんが
「ポジティブな場」をつくり、
製品化ありきで検討をすすめて、
結果として「だし入りみそ」は
大ヒット商品となりました。
「できない理由」「やらない理由」
ではなく、「できるやり方」を
模索するという視点は重要ですね。
そして、それには、
「ポジティブな場」が欠かせないことは
忘れずにいたいものですね。
本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
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