金融機関が見る融資審査のポイント(その6) カネ(その他)にまつわる着眼点
(Vol. 704/730)
前回は、定量情報のうち
BSの自己資本についての
着眼点を書きました。
本日は、定量情報のうち
その他のBS項目についての
着眼点です。
まずは、借入金です。
〇継続的に借入できるあいだは企業は存続可能
→今後も継続的に借入可能かに着目
〇借入金の総額が過大ではないか
→返済しなければいけない借入金を把握
→借入金が過大かどうかを判断する尺度(借入金回転期間、債務償還年数)
【知りたいポイント】
〇借入金残高の内訳(借入先、借入時期、借入金額、返済条件など)
→メインバンクはどこか
→「返済金>返済財源」ならば、継続的に融資を受けないと資金繰りが破綻
〇売上同様、試算表未作成でも決算後の借入状況を把握したい
ここは重要ですね。
とくに金融機関は「他行の動向」
を非常に気にします。
このあたりはしっかりと
整理してまとめておく
必要がありますね。
つぎは、貸付金、仮払金です。
〇費用計上のない資金の支出であり、キャッシュフローや自己資本が悪化していないか
〇BS上の雑勘定(とくに代表者向けの貸付金・仮払金)がある場合は要チェック
【知りたいポイント】
〇支出の相手方・時期・理由、将来的な解消の見通し
これらの勘定も気にします。
とくに金額が大きい場合、
特別な理由がない限り、
残高として残さない方が
無難でしょうね。
次回はその他の留意点
をまとめます。
本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
URL :https://saito-tax.com/
メール:info@saito-tax.com