現状維持は○○である
(Vol. 1086/1096)
先日の情熱大陸で
料理人の小林寛司さんが
取り上げられていました。
この方の経営姿勢、
大変興味深いものがありました。
彼はもともと「普通」の
イタリアンレストランを
経営していました。
味はいいので
そこそこ人気でしたが、
満たされなかったのだとか。
なぜか?
それは、やりたいことと
ズレてきたからです。
そして、
「自分で畑をつくるしかない」
と結論づけて、行動に移します。
つまり、自分で農作物をつくり、
その自家製の野菜を
提供するレストランとして
生まれ変わったのです。
いまでは、
なんと150種類以上の野菜や
ハーブを育てながら、
オーナーシェフとして
レストランを経営しています。
プロの料理人からも
予約が入るレストランとして
地位を築きました。
なぜ、彼はこんな思い切った
方向転換をできたのでしょうか?
彼の発言から
この方向転換の動機を
うかがい知ることができます。
それは、
「現状維持は衰退」
という言葉です。
元のレストランも
そこそこ人気だったのですから、
地元民に愛される
トラットリアみたいな
コンセプトであれば、
ある意味で成功です。
ですが、
彼は「対等でありたい」
という考えを持っています。
どういうことかというと、
お客さんのことを思うが、
お客さんもぼくらのことを思って欲しい。
ということ。
つまり、お客さんも
本気で最高の食事を
楽しみに来てもらいたい
ということ。
それに応えるために、
全力で野菜づくりから
料理まで全力を注ぎます
という決意。
こういう「あり方」と
「覚悟」で日々チャレンジを
しているわけです。
この考え方、
リッツカールトンホテルの
モットーに相通じるもの
があります。
We are Ladies and Gentlemen serving Ladies and Gentlemen.
(紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です)
給仕する我々もまた
紳士淑女という矜持があるからこそ
最高のサービスが
提供できるわけです。
あなたの会社にも
「あり方」と「覚悟」を
示すような言葉を
お持ちでしょうか?
コロナ禍のような世間の
価値観が変わりやすい時期には、
そのような言葉がある
といいですよ。
ブレない軸が
できるからです。
もしも、
経営者さんの頭の中だけに
あるのならば、
ぜひ言語化して社員さんに
共有してみては
いかがでしょうか?
本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
URL :https://saito-tax.com/