コロナ禍の資金調達の切り札 「永久劣後ローン」とは?
(Vol. 995/1000)
先日のテレビ東京のWBSで
「永久劣後ローン」が
取り上げられていました。
新型コロナ対策には
「永久劣後ローン」が必要
だという文脈で登場しました。
永久劣後ローンとは
なんでしょうか?
返済の優先順位が一般債権に劣後する借入金であり、議決権も返済期限もない。
余裕ができた段階で返済でき、財務的には実質エクイティ(自己資本)として機能する。
つまり、返済期限がなく、
取り立て順位も低いので、
実質的には株式の出資の
ような役割を果たします。
一方、借り手が自己破産
するなどした場合、
返済される見込みは極めて低く、
貸し手にとっては
リスクは大きいです。
そのため、他の融資商品よりも
貸出金利が高く設定されます。
今回の提案では、
日本政策金融公庫などの
政府系金融機関による
貸出が言われていますね。
さて、
今回のコロナ感染症対策の融資で
資金調達をされた方も多い
と思います。
通常の融資に比べると
かなり優遇された融資
ですからね。
ただ、やはり融資ですから、
一定期間後は返済を
求められます。
これを理由に追加の融資を
ためらう経営者さんも
いらっしゃいます。
既に借入があると、
これ以上の借入の増加を
ためらう気持ちも
わからなくもありません。
こういう事情もあり、
永久劣後ローンが
提唱されているのでしょう。
横浜銀行では
「永久」ではありませんが
「劣後ローン」の取り扱いを
はじめました。
・最大15年の元本返済なし
・業績悪化で利率が上がり
・業績回復で通常金利
資金調達の手段が
拡充されるのは
いいことですね。
それぞれの状況に応じた
方法で資金調達して、
キャッシュフロー経営を
おこなってくださいね。
本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
URL :https://saito-tax.com/