補助科目を設定していますか?
(Vol. 424/500)
先日、帳簿のチェックについて書きました。
帳簿のチェックをするにあたり、勘定科目に補助科目を設定するとチェックがしやすいですし、経理が効率的になります。
Contents
補助科目がないと、、、
補助科目とは、勘定科目の明細の意味合いです。
試算表では合計残高しかわかりません。なので、補助科目がないと勘定内でいろいろな情報がごちゃごちゃに入力されることになります。場合によっては、元帳をプリントアウトして、手で集計するなんてことにもなりかねません。
補助科目を設定すると合計残高の内訳・内容がわかるので、効率的に経営数値を活用できるのです。
BSの場合
BSでは、残高のチェックをおこないます。たとえば、次のような科目は補助科目を設定します。
預金勘定
預金は、口座ごとに補助科目を設定します。口座残高と帳簿残高は、かならず一致させる必要があります。
売掛金、買掛金勘定
継続的な取引のある相手先との掛取引は、取引先ごとに補助科目を設定すると管理がしやすいです。スポット取引は、「その他」でまとめてしまって差し支えありません。
預り金勘定
預り金は、その性格により補助科目を設定しないとごちゃごちゃになります。源泉所得税、住民税、社会保険、雇用保険などで区分します。
PLの場合
PLでは、損益の分析のためおこないます。同じ科目の中に異なる性格のものがあるときに、補助科目を設定します。たとえば、つぎのような科目です。
売上勘定
売上が何種類かある場合には、補助科目を設定した方がいいです。それぞれの増減を把握できると経営判断に活かせます。
賃貸料勘定
賃貸料には、オフィス賃料、社宅賃料、駐車場料などがあります。区分しておくと、法定調書作成時に楽です。
通信費勘定
通信費には、電話料金や郵便料などがあります。結構高額になることがあるので、内容を分析します。
租税公課勘定
租税公課には、お役所の手数料や税金があります。とくに、税金は損金算入のもの(印紙税、自動車税など)と損金不算入のもの(延滞税、過怠金など)がありますので区分しておきたいです。
補助科目設定のコツ
適宜、補助科目を設定するわけですが、こまかくしすぎないのがコツです。こまかすぎると管理が大変ですから。
頻繁に出てくるもの以外は、「その他」などをうまく活用しましょう。その中に知りたい情報があれば、新たに補助科目を設定すればいいでしょう。
むすび
スポットで帳簿を拝見することがありますが、補助科目を設定していない帳簿はやはりチェックがしづらいものです。補助科目をうまく活用したいものです。
また、クラウドソフトによっては、「タグ」づけして補助科目のように使うものもあります。そのソフトにあった運用方法でうまく活用しましょう。
これまで使われていない方は、経営数値を活かすために、少しづつ導入してみてはいかがでしょうか?
本日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
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