消費税の軽減税率制度 こまかな取り扱い(前編)
(Vol. 419/500)
前回の消費税の軽減税率の続きです。
今回は、飲食料品のうち「食料品、飲料」「お酒」「医薬品、医薬部外品」についての取り扱いを見ていきます。
Contents
食料品、飲料
食料品、飲料の判断基準は、「人」が「食べる、飲む」です。
水産物
食用の生きた魚は「食品」なので8%です。観賞用の熱帯魚などは「食品」に該当せず、10%です。
ちなみに生きた肉用牛、食用豚、鳥などの家畜は、その販売時点は食用でないないため、「食品」には当たらず10%となります。
ペットフード
ペットフードは、「人」の飲食ではないため、10%です。
水
ミネラルウオーターのような飲料水は、人の飲用のため「食品」に該当するので、8%です。
水道水は、炊事や飲用のための「食品」と風呂、洗濯といった生活水が混然一体となり提供されるため、基本的に「食品」とはならず、10%です。
氷
コンビニで売られるロックアイスやかき氷用の氷は、「食品」に該当し8%です。
ドライアイスや保冷用の氷は、「食品」ではないので10%です。
お酒
酒税法の酒類に該当するか、否かで区分がわかれます。
みりん、料理酒
酒税法に規定するお酒は、「飲食料品」に該当しません。みりん、料理酒もお酒に該当する場合は、「飲食料品」に当たらず、10%となります。
なお、アルコールが1度未満の「みりん風調味料」については、「飲食料品」に該当するため、8%です。
ノンアルコールビール、甘酒
アルコールが1度未満のノンアルコールビールや甘酒は、8%です。
医薬品、医薬部外品
法律に規定する医薬品、医薬部外品に該当するかどうか、です。
栄養ドリンク
栄養ドリンクやエナジードリンクは、医薬品等とそれ以外のものがあります。商品に医薬品などの記載があれば10%、なければ8%となります。
特定保健用食品、健康食品
特定保健用食品(トクホ)は、医薬品などには該当しないので8%です。
また、健康食品なども医薬品に該当しないものであれば、8%です。
むすび
今回は、飲食料品のうち「食料品、飲料」「お酒」「医薬品、医薬部外品」についてこまかな取り扱いを見てきました。
次回は、いろいろと取り扱いがややこしいお弁当やテイクアウトなどを見ていきます。
本日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
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