税務調査の最盛期は7月から12月です!
税務調査には「入りやすい時期」と「入りにくい時期」があります。梅雨明けしたこれからが税務調査の最盛期ですよ。
税務署の人事異動は毎年7月10日
法人と同様、税務署にも年度があり、その期間は7月から翌年6月です。
そして、事業年度の区切りに合わせて、人事異動は7月におこなわれます。通常、3年周期で異動することが多く、毎年7月10日に1/3くらいの職員が入れ替わります。
そんな事情で、税務署の新しい年度は実質的に7月10日から始まります。
7月から12月は、税務調査の最盛期
7月から新たな年度ということもあり、調査官は「やる気」があります。じっくり調査に取り組める7月から12月までの前半6ヵ月間は、税務調査の最盛期となります。
また、「年末までに大きな案件や時間のかかる案件をこなして実績をあげたい」という調査官の事情もあります。人事評価が3月末までにおこなわれ、その評価は年末までの実績が対象となるからです。
そんな複合的な理由により、7月から12月の税務調査はハードなものになりやすいのです。
1月から3月は、所得税の確定申告が優先される
1月から3月は、所得税の確定申告が税務署の業務の中心になります。この時期は人手が足りず、法人担当もかりだされるため、なかなか調査の時間を捻出できません。
また、この時期は税理士も繁忙期であるため、税理士会からも課税庁にこの時期の税務調査は控えるようにお願いしています。
そういった理由で1月から3月に入る税務調査は比較的少ないのです。
4月から6月は、短期の税務調査が多い
4月から6月は、年度末が近いため、結論の出るのが7月(翌年度)以降にまたがるような大規模な調査は避ける傾向があります。小規模事業者や論点を絞った調査がメインで、短期で終わるものが多いです。
また、調査官には調査のノルマがあるため、件数をこなす「消化試合的な調査」もあるように思われます。
むすび
今の時期(7月下旬)は、税務署では調査対象の選定と準備調査に力が入っていることでしょう。これから年内に税務調査の通知があれば、それなりの準備をして税務調査に臨みましょう!
ただ、普段からきっちりとした経理処理をしていれば、税務調査を過度に恐れる必要はありません。
それでも、「やはり税務調査は不安」ということであれば、税理士にご相談くださいね。