フランチャイズの検討は慎重に!
(Vol. 839/1000)
独立する手段として、
フランチャイズを活用する
ケースはよくあります。
ただし、フランチャイズは
必ずしもうまくいく
というものでもありません。
昨今はコンビニオーナーの
労働問題が話題となりましたね。
そんななか
ワタミの渡邉美樹さんの
フランチャイズに関する
記事を読みました。
コンビニオーナーで最近注目されるフランチャイズ(FC)ビジネスは今、転換期に来ていると感じている。コンビニ本部はFCオーナーを労働力と見ていると感じる。
オーナー側から見れば、コンビニが便利になるほど、オペレーション(作業)は複雑になり、さらに人出不足の中、アルバイトの労働時間のコントロールの負担がのしかかる、それでいて粗利の半分もとられてしまう。オーナーの裁量や経営の醍醐味もほとんどない。オーナーから本部(企業)への感謝は集まっているのだろうか。
私自身、つぼ八のFCオーナーから起業した。つぼ八創業者の石井誠二さんから多くを学んだ、感謝がいっぱいだ。自分1人で起業していたら、店は潰れていたと思う。ビジネスモデルがしっかりしているFCなら失敗する確率は著しく低く、ロイヤリティー以上の価値を感じる。私の場合、FCオーナー時代から、行列店を作り、1億円近い年収もとれるようになり、「夢」があった。
議員時代から「中小企業を支援したい」との思いがあった。年金だけでは安心して暮らせない時代に退職金で起業するモデルを確立していくべきだ。その中小企業支援としてFCを広めたい。FCに興味のある方に、良いFCと、悪いFCの見極め方を知ってほしい。
まず、すぐに加盟できるFCはやめるべきだ。ワタミではオーナーが失敗しないよう、直営店よりも厳しく査定している。「バラ色」の試算表を提示するFCもやめた方がいい。例えば、FCで売上700万円見込めると、高い数字を出してくるケースもある。必ず「近隣の直営店の数字を見せてほしい」と問うべきだ。
本部が何を目的にビジネスをしているか理念をみるのも大事だ。ワタミはテリー伊藤さんと組み「60才からの大社長」を合言葉に「から揚げの天才」というFC向け業態を立ち上げた。「みんなを笑顔にしたい」とテリーさんは言う。1個99円の大きなから揚げと、1杯199円のハイボールでその理念を形にする。メニューは、から揚げと玉子焼きだけ。徹底したオペレーションの簡素化を実現。お昼から夜までの営業。オペレーションが複雑で24時間営業のコンビニの真逆を行く。それでいてオーナーの収入はコンビニオーナーの上を行く。何より繁盛店作りには醍醐味がある。
今後、ワタミは唐揚げを筆頭に、フライドチキン、やきとり、ラーメン、丼物の5業態でのFC展開を検討している。各300店舗、計1500店舗、DFC含め、1000人のFC社長を育てるのが当面の目標だ。「FC=悪」ではない。石井誠二さんは私に「経営ノウハウで盗めるものは、なんでも盗んでくれ」と言った。私も同じセリフで、FC新時代を切り開いていきたい。
(2019/12/19 夕刊フジ)
フランチャイズ制度で
問題となるのは、
渡邊さんも言ってるように
「バラ色の事業計画」でしょう。
どうやっても
実現不可能な事業計画を
掲げたフランチャイズの
提案書を拝見することがあります。
正直、自分達が
儲けられればそれでいい、
という自分勝手な内容も多いです。
そもそも絶対うまくいくのなら、
自分たちで直営店を
展開すればいいわけで、
フランチャイズをおこなう
必要なんてありません。
だから、きちんと採算が
取れる事業なのか
冷静に分析して
フランチャイズに
加入すべきか決断する
必要があります。
もし、経営数値が
わからないのであれば、
プロの意見にも耳を傾けてから
判断をおこなうべきでしょう。
私の大好きなココイチの
宗次徳二さんは、
きちんと儲けられるように
ノウハウを見つけた人にしか
フランチャイズに加入させません。
なので、
フランチャイズが一概に
悪いわけではありません。
フランチャイズの契約の検討は、
自分の理念と照らし合わせて
慎重におこないましょう。
本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
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