どういう数値かを理解する
(Vol. 1009/1096)
いろいろな場面で
「数値」が使われています。
「数値」を使うと
説明に説得力が増すためです。
さて、ここで質問です。
平均貯蓄額の調査をみて(聞いて)
「あら、意外とみんな貯めてるなあ」
と感じた経験はないでしょうか?
たとえば、
マイナビが調査した
平均貯蓄額の記事があります。
総数500人程度の調査でしたが、
一人暮らしの人の
平均貯蓄額は「1億7,873万円」
2020年最新版! みんなの平均貯蓄額 – 毎月どのくらい貯めてる?
明らかに平均値、
高いですよね?
これは、回答者のなかに
数人1億円以上の貯蓄額があり、
最高額が3,000億円だったため、
平均値がかなり
引き上げられたからです。
いわゆる「平均的」な実態と
近い貯蓄額は「中央値」の方でしょう。
つまり、「平均値」は
鵜呑みにできないことも多い
と言えるわけです。
では、どのような「数値」を
信頼すればいいのでしょうか?
よく使われる3つの
「数値」の意味を
知っておきましょう。
3つの「数値」とは、
「平均値」「中央値」「最頻値」です。
「平均値」は、データの合計をデータの数で割って求めた数値です。
「中央値」は、データを小さい順(または、大きい順)に並べたときに真ん中に位置する数値です。
「最頻値」は、データを集計して一番多い数値です。
たとえば、
以下のような年収データが
あったとします。
A 700万円
B 200万円
C 600万円
D 1億円
E 500万円
F 500万円
G 800万円
この場合、
平均値は「1,209万円」
中央値は「600万円」
最頻値は「500万円」
となります。
「この会社の平均年収は
1,200万円を超えている」
といっても実際に
1,200万円を超えているのは
たった一人だけ。
「中央値の600万円」や
「最頻値の500万円」の方が
参考になるリアルな数値
となるわけです。
言葉のアヤで都合の良い数値が
使われることがあります。
その数値はどういう意味の
数値なのか、
冷静に分析する
必要があります。
その数値がどういう意味なのか、
しっかりと把握して上で
経営判断を下しましょう。
本日も最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
税理士 / キャッシュフローコーチ
齋藤泰行(さいとうやすゆき)
URL :https://saito-tax.com/