「勘定合って銭足らず」 会社のお金の流れを知ってますか?

 

「勘定合って銭足らず」という言葉があります。

中小企業ではよくあるお悩みですが、どうしてこういう状況に陥ってしまうのでしょうか?

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勘定合って銭足らず

「勘定合って銭足らず」とは、決算書上は利益が出ているにもかかわらず、お金が足りない、ということです。こういう状況がずっと続くと、最悪「黒字倒産」してしまいます。

ここで、「利益が出ていれば儲かってるはずなのに、なぜお金が足りないの?」という疑問が生じるかもしれません。

確かに現金商売の個人商店をイメージすれば、売上をレジに入れて、仕入れをレジから払えば、レジに残ったお金が利益という感じがして、お金は手元に残りそうです。実際、現金商売の個人事業や小規模な事業ならば、これでもなんとかやっていけるかもしれません。

でも、やはり多くの会社はこの感覚では非常にマズい。何がマズいのか。一言で言えば、「お金の流れを知らない」ことです。

 

お金の流れを知らない

「お金の流れを知らない」とは具体的にどういうことなのでしょうか?

会社のお金の流れを知るために、いくつかのポイントを押さえる必要がありますが、ここでは主なものを見ていきます。

借入金の元本返済

金融機関から融資を受けた借入金は、スケジュールに沿って元本を返済します。

この時に、利息は損益計算書(PL)の費用として計上されます。一方、元本の返済は、借入元本の減少として、貸借対照表(BS)の負債の減少となります。

したがって、借入金の元本返済は、利益に影響せず、手元の現預金が減る取引となります。

掛取引

通常、会社間の売上や仕入れの取引は、掛(かけ)取引でおこなわれます。

掛取引とは、たとえば、「月末締めの翌月末日払い」のような支払条件でおこなう取引のことです。

通常の商売では、仕入れをしてから売上があがります。ですから、7月に仕入れ、8月に売り上げた場合(いづれも「月末締めの翌月末日払い」)、支払は8月、入金は9月ということになります。

売上がなかなかあがらなかったり、入金の遅延があったりすると、手元の現預金が少なくなります。

減価償却費

固定資産を取得した場合、会計上は一度に費用化できず、減価償却費として耐用年数に応じて費用化します。この減価償却費は、現預金の支出が伴わない費用です。

上記のような項目が複合的に絡むため、利益とお金は一致しません。こういったお金の流れをしっかり把握して会社運営をしないと「勘定合って銭足らず」に陥いることになります。

 

お金の流れを理解する

それでは、会社は安全に持続していくために、お金の流れを理解するにはどうすればいいのでしょうか?

キャッシュフロー計算書を活用する

財務諸表といえば、貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)が思い浮かぶことかと思いますが、キャッシュフロー計算書も財務諸表の1つです。

これは、まさに利益とお金のズレを検証している書類です。ですから、これが読めれば、お金の流れを理解できます。

ところが、このキャッシュフロー計算書、中小企業ではあまり活用されていません。直観的に理解しにくく、解読が難しいのです。

資金繰り表をつける

資金繰り表は現預金の残高の推移を追っていく資料です。現在の預金残高から入金予定、出金予定を入力して将来の預金残高を予想します。

資金ショート(マイナス)が見込まれる場合、借入をしたり、出費の見直しをおこなったりして、事前の対処が可能になります。

通常は、資金繰り表は月ごとにつくりますが、必要に応じて、週ごと、日ごとの資金繰り表をつくることもあります。

 

むすび

経営数値が苦手な方は、財務諸表が手元にあったとしても、損益計算書(PL)しか見ないようです。

確かに損益計算書は利益を計算する重要な書類なのですが、貸借対照表も損益計算書と密接につながっているため、無視するわけにはいきません。

この2つの書類のつながりを補完するのがキャッシュフロー計算書なのですが、数値が苦手な方には敷居が高いのも事実。

そんな場合は、資金繰り表をつくりましょう。中小企業なら資金繰り表をつくれば、お金の流れが理解でき、「勘定合って銭足らず」を回避する策を事前に打てます。

 

 

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