2017/06/29

5つの「利益」の違いがわかりますか?

 

横浜市青葉区の税理士斎藤です。

経営に関する話をすると「利益」という言葉が必ず出てきます。この「利益」という言葉、損益計算書に5種類ありますが、それぞれの「利益」の違いがわかりますか?

損益計算書に出てくる5つの「利益」

ざっくり「儲け」の意味合いで広く使われている「利益」ですが、損益計算書では5つの利益が表示されます。

上から「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期純利益」「当期純利益」の5つです。それぞれどのような「利益」なのか、見ていきましょう。

 

売上総利益

売上総利益は、売上高から売上原価を差し引いて計算します。

売上総利益は、「粗利(あらり)」とも言われ重要視されている「利益」です。本業の純粋な利益であるため、その会社の利益の源泉となります。

粗利を基礎としてその会社が使えるコストも決まってくるため、粗利が大きいほど競争力のある会社と言えるでしょう。

【補足】売上に対する粗利の割合を示すのが粗利率。A社の場合は60%(=6,000/10,000)です。過去と比較する場合や将来の計画をたてる場合にも用いられる重要な指数です。  

 

営業利益

営業利益は、売上総利益から販管費を差し引いて計算します。

販管費は、販売費及び一般管理費の略で、本業の運営に必要な経費のことです。主なものとして、人件費、地代家賃、減価償却費などがあります。

営業利益は、本業で稼いだ利益です。もし、営業利益がマイナスだと本業の儲けはでていないということになります。(粗利を増やす、または、販管費を見直す必要があります)

 

経常利益

経常利益は、営業利益から営業外損益を加味して計算します。

通常は「けいじょうりえき」と読みますが、「けいつね」と呼ばれることもあります。

営業外損益は、本業以外の収入と費用のことで、受取利息や受取配当金は営業外収益、借入利息などは営業外費用です。

経常利益までが通常の会社運営をしていれば発生する利益です。

 

税引前当期純利益

税引前当期純利益は、経常利益から特別損益を加味して計算します。

税引前当期純利益は、略して「税前利益」とも言われます。

特別損益は、読んで字のごとく通常は発生しない例外的なもので、固定資産の売却益は特別利益、固定資産の売却損、貸倒損失などは特別損失です。

 

当期純利益

当期純利益は、税引前当期純利益から法人税等を差し引いて計算します。

当期純利益は、「税前利益」と区別して「税後利益」と言われたりもします。

当期純利益が当期の総合的な成績を表わしており、この当期純利益からスタートして法人税の計算は行われます。

【補足】借入金の元金返済は、ざっくり言えば「当期純利益と減価償却費の合計額」から支払うことになります。この合計額を超えて元金返済をすると資金繰りが苦しくなります。  

 

むすび

今回は損益計算書に出てくる5つの利益をみてきました。

税務申告のためだけに決算書をつくるのならば、極端な話、当期純利益さえわかればいいわけです。

ただ、せっかく手間をかけて経理をするのであれば、数値を経営に活かせた方がいいですよね。タイムリーに経理をおこなえば、売上総利益(粗利)や営業利益などの重要な数値に基づいて経営判断ができるようになります。

 

 

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