2016/10/25

法人成りする場合、役員給与で注意すべきこと

 

横浜 青葉区の税理士齋藤です。

個人事業主には給与という概念はありませんが、
法人成りすると法人から給与が支給されます。

役員の給与を税務上の費用(損金といいます)とするには、
法人税法の一定のルールがあり、注意が必要となります。

 

役員給与 3つの形式

損金となる役員給与は、以下の3つの形式で支給された役員給与に限られています。

従業員と同じように残業代や臨時ボーナスを支給すると、
支給額の一部または全部が損金として認められません。

 

定期同額給与

定期同額給与とは、毎月決まった時期に同額支給される給与のことを言います。
基本的に、一度決めた支給額を増減させると損金として認められない部分がでます。

支給額の改定は、通常は定時株主総会でおこない、原則として事業年度開始から3月以内に改定します。

 

事前確定届出給与

事前に支給時期と金額を税務署に届け出たボーナスを事前確定届出給与と言います。
株主総会の決議を受けて、一定の期日までに税務署に届出書を提出します。

 

利益連動給与

利益に関する指標を基礎として算定される給与を言います。
ただし、同族会社は除かれているので、
個人事業から法人成りするケースでは使えないことが多いと思います。

 

役員給与の詳しい説明は国税のページをご参照ください。

https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5209.htm

 

まずは、定期同額給与から

法人成りの初年度は、定期同額給与から始めればよいと思います。
給与の額は以下を二つを比較検討して決めることになります。

①法人成り前の個人事業の所得をベースとした所得税、地方税の合計額
②法人成りした場合の給与に係る源泉所得税と法人にかかる法人税、地方税の合計額
(上記の他に、社会保険料等を加味するとより良いシュミレーションとなります)

また、事業収支が安定してきたら、事前確定届出給与でボーナスを支給してもよいかもしれません。
ただし、業績の見通しがたたない段階で支給額を決定すること、
ボーナスを支給すると賞与に係る社会保険料がかかること等から
事前確定届出給与を敬遠される会社さんも多いようです。

 

過大な役員給与は認められない

家族や親類を役員にして役員給与が支給される場合があります。

勤務実態等を勘案して、不相当に高額だと認められる金額については、
過大な役員給与として損金として認められないことがありますので注意が必要です。

 

まとめ

役員給与の額を一度決めたら、基本的には定期同額給与の形式を維持しましょう。
(一定の場合には変更が認められます)

ただ、どうしても給与を増額したい、ボーナスを支給をしたい場合、
それらの支給自体ができないわけではありません。

法人税の計算上で費用と認められないだけです。
事情に応じて検討というところでしょうか。

 

 

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